Little Princess
「アイツって心臓悪いんだろ??
一緒にいるのやめようぜ。
…心臓悪いのが移る。」
頭に、衝撃が走ったような瞬間だった。
否定したいけど言葉が出ず、足がすくんだ状態。
…違う、違うよ。
確かに私は心臓が悪いけど、別にこれは移ったりしない。
それに心臓が悪いって言っても、運動ができないだけで、日常生活に支障は与えないから大丈夫だもん。
…だから、そんなこと言わないで。
ほんのり汗ばんだ手を、感情を押し殺すかのようにギュッと握る。
涙で視界がぼやけてきたが、目から零れないように必死で耐えた。