Little Princess
『…じゃあ、また明日。』
もう会うつもりなんてないのに、平気な顔して嘘つく私はきっと最悪だ。
そして、そんな最悪な私を、彼は嫌いになっちゃえばいい。
「うん、また明日。」
何も知らない彼は、私が大好きな無邪気な笑顔で、私の髪をサラリと撫でる。
そして、いつものように頭をポンって叩くと、彼は私から背を向けて歩いていった。
最後にポンって頭を叩く彼の動作が、すごく好き。
別れ際、ポケットに手を突っ込みながら歩いていく彼の背中が、とてつもなく好きだ。