Little Princess
急いでドアを開け、涙でグチャグチャなおばさんに駆け寄る。
おばさんは俺に気づいたら、泣き崩れるように俺に抱きついてきた。
「美奈…美奈がっ!!!」
『…美奈がどうかしたんですか!?』
嫌な予感が胸によぎり、俺は手の汗を握った。
思い出すのは、あの泣きそうな笑顔と、シャンプーの香り。
今更、後悔したっておそいんだ。
「…美奈が、昨日から帰ってなくて…っ!!!」
俺はその瞬間、走りだした。