勿忘草
「…その子もカワイイ?」
可愛い?
なんでそんな事を聞いてくるのだろうか?
不思議に思いながらも考える。
あの総護君が可愛い?
いや…
可愛いというより…
「可愛いっていうより…かっこいいです」
すると男性は考えるように口元に手をやる。
「かっこいい…じゃあ綺麗系かぁ。それもいいな」
綺麗系?
確かに綺麗な顔立ちをしてるけれど…。
「よし!その子も来ていいからさ♪」
「本当ですか?それなら行けます!」
「マジ!?やった」
ガッツポーズをして嬉しそうに笑う男性を見て、私も笑う。
喜んでもらえて良かった。
けれど、行って何をすればいいんだろう?
「あの、私何も出来ないので…お役に立てるかどうか…」
不安になり聞いてみる。
「大丈夫!なにもしなくていいから。君らみたいな綺麗な子、居てくれるだけで助かるよ!」
そう言われ、安心する。
行くだけでいいなら、私にも出来る。
綺麗と言っているのはきっと総護君の事だろう。
私なんかがそんな事言われる訳がない。
「その子、あとどのくらいで来るの?」
男性にそう聞かれて、
私は答える。