勿忘草
背を向けたまま陽介は俺に尋ねた。

「告られたらどうすんの?」


その背中がいって欲しいことは分かってる。









「…付き合うよ。だってあんないい女、俺が断る訳ないだろ!」


俺がそう答えると陽介は振り返り、
ニカッと笑った。


「…だよなっ!」


それを黙って聞いていた秋夜がいきなり口を開いた。


「…もうすぐ予鈴なるぞ。次移動教室だろ早く食え」





キーンコーンカーンコーン



そう言った瞬間予鈴がなった。

「やっべ!!」

弁当に残っていたごはんを急いで口に詰め込み、片付けをして次の授業の準備をした。



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