“おさななじみ”に恋をする。上【上下完結】
祥くんを見ていても、ふと考えるのは、凌のことで。

あたしは、胸がキュッと掴まれる感じがした。

あきらめなきゃいけないのに、

考えてんだろ。

・・・あたし。



祥くんを見ているのでさえ辛くて、

つい祥くんから目を逸らしたあたしに、


「ねぇ。
ねぇ。
遥ちゃん♪」


祥くんはあたしの手を掴んでブラブラ振り、

それからあたしを引き寄せて、


「遥ちゃんの友達。
美人じゃね?」


あたしに囁き、
顔を真っ赤にする。
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