“おさななじみ”に恋をする。上【上下完結】
「そんな、悲しそうな顔、するなよ」


「え・・・っ・・」


思いつめたような瞳が、長谷川くんの華やかな顔には似合わなくて。


「あ・・の。
でも・・。
あの・・・。
あたし・・・。
泳げなくて・・・。
あ・・・はは・・は・・」


何か言わないといけない気がして。


「でも。
さ・・探し物したいから・・。
泳げるようになりたいなぁ・・・
なんて・・・」


わざと大きな声でしゃべるあたしの声は、


「・・・だから。
長谷川くん・・。
教えて・・・もらえないかな?」


どんどん空回りして。

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