“おさななじみ”に恋をする。上【上下完結】
「・・・んだよ」


大きな二重の目を、細く細くして、
凌が横目であたしを睨むなんて。


そんな凌がなんだか知らない人みたいで、
わけもなく不安になって、
凌の胸にそっと手を当ててみた。



とたん。


ビクっと体を震わせて、
乱暴にあたしの手首を掴み上げる凌。



「遥。
さっきから、何なんだよ」



「だって・・・。
凌・・・。
今日。
あたしの知らない顔ばっか、するんだもん」

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