“おさななじみ”に恋をする。上【上下完結】
「うー・・・」


ケースの前でフリーズしてると、


「遥、早くしろ。
こっちのアイスがとける」


狭い店内に響く凌の声。


「うー・・・」


それでもあたしがケースの前で悩んでいると、


「遥が決められないんなら、オレが決めるけど、いい?
どーせ、半分しか食えないだろ?
遥は。」


あたしの体を覆うように、後ろから凌の手がのびてきて、カパッとケースを開けた。


「“ゆず×はちみつ”。
これでいい?」


凌は取り出したそのアイスで、あたしのおでこをコツンとつついた。
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