“おさななじみ”に恋をする。上【上下完結】
「ごちそうさまっ」


そう言ってアイスのカップをゴミ箱に捨てるなり、オレは数学の教科書を取り出した。



いったん。
頭の中から、遥を追い出したくて。



「さあ。
勉強始めるぞ」



遥を見ることなく放ったその言葉は、



「や~だぁ。
マロン・・・。
くすぐったいよぉ」


遥の気の抜けた言葉で、見事に、かき消された。
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