“おさななじみ”に恋をする。上【上下完結】
ごつい顔に、ダーっと流れる涙をぐいぐい拭いて、


「遥。
いくらお兄ちゃんが、遥のことをかわいがってるからって・・・。
遥~。
おまえ、鈍いにも、ほどがあるぞ?」


朝から、自分でチョコレートを溶かして作った、甘ったるい飲み物なんか流し込んで、


「これでお兄ちゃんは無実だぁ~~」


お兄ちゃんはこぶしをつきあげて、天井を仰いだ。

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