“おさななじみ”に恋をする。上【上下完結】
side 凌
始まったばかりの担任の数学の授業が中断、すぐに自習になった。
「なんだろ?
なんだろ?」
前の席の宏が楽しそうに、推測を始める。
「凌知ってた?
担任さ。
この前、また、お見合いしたんだって」
「へぇ・・・」
オレはぼんやりと数学の問題集に目を落としながら、そっけなく答えた。
「どうやら。
通算300回目らしいよ?
お・み・あ・い♪」
「・・・へぇ」
・・・って。
別に、興味ねぇし。