“おさななじみ”に恋をする。上【上下完結】

side 凌






始まったばかりの担任の数学の授業が中断、すぐに自習になった。


「なんだろ?
なんだろ?」


前の席の宏が楽しそうに、推測を始める。


「凌知ってた?
担任さ。
この前、また、お見合いしたんだって」


「へぇ・・・」


オレはぼんやりと数学の問題集に目を落としながら、そっけなく答えた。


「どうやら。
通算300回目らしいよ?
お・み・あ・い♪」


「・・・へぇ」


・・・って。
別に、興味ねぇし。

< 889 / 928 >

この作品をシェア

pagetop