“おさななじみ”に恋をする。上【上下完結】
「長谷川くん。
あたしにできることって、ないかなぁ?」


あたしは特別室のドアをガラっと勢いよく開けた。


その勢いに、


窓の方に顔を向けていた長谷川くんは、


「どうしたの?
遥ちゃん」


ゆっくりとこちら向いて、小さく、そして、甘く笑った。


「あたしね。
どんなことでもするよ?」


「ん?
いきなり、どうしたの?」


甘い笑みを崩すことなく
さっきの人形のような顔を隠したまま。


「俺なら、大丈夫だって」


長谷川くんは、そう言った。
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