森のクマ野郎
「いいか?この家のメイドっていうのはかなりいていくつかの分類に分けられる。しかも全員特別な訓練を受けたメイドのスペシャリストだ、つまりお前みたいな庶民の素人とは違う。」
「はいはい私は庶民の素人ですよー」
「そしてそのメイドの全てをコントロールしている重要人物、それが総メイド長、それが"吉乃"だ。わかったか?」
「なるほどね、わかりましたどうもありがとう。にしてもご主人様は素人の私がメイドやってて不満じゃないんですか?私何すればいいのかなんてわかりませんよ?」
「社会勉強のために庶民のメイドを父上はよこしたんだ。素人のお前には何も求めてねーよ。」
そう?それならいいけど。
なーんか安心。
「用がある時は俺からお前に言う。それ以外は普通にしてろ。」
「なーんだ!じゃあもう気遣うのとかもういいよね?お互い仲良く行こうよ熊ちゃん!」
「……てめぇ…誰に向かってその口の利き方してやがんだ?」
あれ!?さっきの流れからして今の私の感じって間違いはなかったはずじゃ!?
何故か彼はものっ凄く怒ってる!?
「すすすすっ…すいません!!めちゃくちゃ調子に乗っちゃいました!」
「許して欲しければ三回回ってわんって言いな!」
「………は!?」
「次は首を…」
「いや~っ!?ごめんなさいごめんなさい!!!今すぐやります!」
私はいったい何やってるんだろう……こんな美青年の前でこんな羞恥をさらして…
でもこの美青年がやらせたわけだし何よりこいつ悪魔だし……………
あー……
私がやり終わったあとのあいつの満足げな表情が憎い………