森のクマ野郎

どうして？

………どうしよどうしよ!?



「今日から貴女はこの家で暮らしてもらいます。」

どーしよーー!!?

気付けば大豪邸の中にいて綺麗すぎる大きな廊下を歩いてた！
いろいろ考えてる間に無意識に連れてかれたっぽい…



もうわけわかんない！

「まず貴女は父親同様メイドの中でも下っ端も下っ端、すれ違った目上のメイドには必ず軽く頭を下げること。」

「………」

「わかったら返事をしなさい！」

「へ!?あ！はい！……てかまだ納得できない!!なんで私が!?朝だって普通にお母さんも私に"行ってらっしゃい"って言ってくれたし昨日のお父さんだっていつも通りだった！実は誘拐なんじゃないの!?」

「お黙り小娘！」

「ひあっ～っ！」
声を張り上げておばさんは私に怒鳴りつけて来た。

「さっきからぴーぴーとうるさいわね!?こんな子がご主人様の家に足を踏み入れてるだけでも許せないのにまだ文句を言うの!?これ以上私を怒らせないでちょうだい!!」

「へ…へーい…」
あまりにも威圧感がありすぎて気が抜けちゃう……てかこのおはさん怖いんだけど!?



「目上の人には敬語を遣いなさい！もしも言いつけを破った場合お仕置きだってあるんですからね！」

お、お仕置きって!?
たぶん私が想像しているような変態チックなお仕置きじゃないと思うけどとにかくこの人の目は"まじ"だ！