超イケメン☆ホストクラブ
「ちょっ…待てって。あんたさ、気ぃ強いね? でも俺は、そういうのって、嫌いじゃないけど……」

「……嫌いとか好きとか、どうでもいいから」

私は、つかまれた腕を振りほどいて、

「ナンパとか、お断りだから!」

と、その男の自信たっぷりな顔に告げた。

「違うって、ナンパじゃないって」

言いながら、男は私の正面に回って、

「ナンパじゃなくて、お店へのお誘い」

と、また口の端を引き上げて笑い顔を作った。

「……キャッチ……ですか?」

私がうんざりして聞き返すと、

「ああ、それも違う」

と、男は言い、一枚の名刺のようなものを差し出してきた。

「なによ…これ…」

反射的に目を落とすと、そこには『超イケメン☆ホストクラブ』と、書かれていた――。
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