甘い香りの、同居人。









すると先輩は、


私の肩にうずめていた顔を
ゆっくりと持ち上げて、



視線を重ね合わせた。




ほらまた。

息がとまった。





「素直に泣け。バーカ」




バカという言葉とは正反対に、



先輩の表情が優しすぎて、





私は違う意味で涙が止まらなくなった。













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