無気力少年少女
自転車に乗ってる最中は終始無言。
教室では分かんないけど、意外と広い背中とか、女の子とは違って堅い体とかに、今更ながらこいつもオトコなんだ…、て思った。
「着いたぞ」
目を閉じてぼー、と考えてたらいきなり声がした。
ゆっくり目を開ければ駅の駐輪場だった。
「久ってスポーツしてた?」
「中学ん時バスケ部だった」
ふーん、だから筋肉ついてんのか。
「ほら降りろ」
言われたままに荷台から降りる。
今更ながら、重くなかったかな、とオンナノコなこと考えたり。