【短編】青春白書
とか言ってても何の接点のない俺。
だから唯一接点ができるかもしれない昼休みの購買には必ず行く。
別に何か買うわけじゃない・・・俺は友達についてだけ。
彼女が購買の前にある自販機に必ず来ることを知ったから。
少しでも会いたくて。
少しでも彼女に気づいてほしくって・・・
だけど、彼女は俺の存在すら知らないだろう。
「はぁ~・・・。」
そんな事を思いながら俺は放課後の教室で1人静かに日誌を書いていた。
ふと俺はカバンの中からルーズリーフを1枚出して
"好き。"
そうたった一言だけ書いた。
てかなんつーか・・・
「俺らしくねー・・・。」
まぁ、実際今まで1度もそんなこと言ったことねーし。
てか言えないチキンなんですよ。俺はね・・・。
そう思っていると急に切なくなって、
その紙を4つ折りにしてズボンノポケットの中にしまった。
早く日誌を担任に出して帰ろう。
そして、教室を出てダラダラと廊下を歩いている時だった―