王龍2
「安心しな、あたしは行かないから」
けど海堂の狙いはあたしだ
出てこなかったら
どんな手を使ってくるか
どーせ弱い奴が考えそうなことなんて
簡単に分かるけどな
あたしの大切な奴らを
あんな奴に奪わせたりしない
あたしは存在を確かめ様に
ポケットの中にあるネックレスを触った
そろそろこれをつける時がきたのかもな
そんな事を思っていると
ふと、下から視線を感じた
下を見下ろすと
明らかに海堂がこちらを見ていた
「・・・・クスッ」
「!!」
あいつはあたしからしか
見えないようにある物を見せてきた