王龍2









「前から若頭の話は聞いていた
どんな奴かは想像でしかなかったけど
まさか雅だったとはな」



「ならっ!!」



あたしの近くにいることが
どれだけ危険なのか分かるだろう!!?


口で叫べない変わりに
蓮を力強く見て訴えかける



「組のことなんて関係ねぇ
俺がお前と・・雅と居てぇんだ」



蓮は真っ直ぐあたしを見つめる



「・・・っ」



やばいっ、泣きそうだ

顔を下に向け
ぐっと唇を噛みしめ涙を堪える



けどそっと手が唇に触れる



「噛むな」



「・・・!」



思わず顔を上げる




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