エージェント
Ⅰ 出会い
地面に倒れる数多の男達。
その真ん中に立っているのは、
濃紅の髪をなびかせた女。
「相変わらずド派手にやらかしますなぁ、ミツキさん」
ミツキと呼ばれた女ーー赤羽 光希は血に汚れてはいるものの、傷一つない。
「見てたのか?」
「光希さんにご用がありましたんで」
「何だ」
「親父から聞いたんですけど、至急本邸に戻るようとのことでした」
「それを早く言え」
「暴れてる光希さん止めれるほど、俺はアホじゃないんで」
「うるさい」
女は、動きだした。