エージェント
「組員の奴等は無事か」
「全員の安否は確認できてる。大きな怪我はない。その前に妹尾が動いたんやろう」
「妹尾は故意に狙われたのか」
「間違いないやろ。今までも他のやつ送り込んだけど、待ち伏せしてたのは確認してる。始めっから妹尾を狙ってたんやろ…」
「…………」
妹尾が狙われた原因って…。
握りしめた手により力が入る。
「お頭、どないするんですか」
「さすがに妹尾が狙われたんだ。このままじゃ済まされねぇだろ」
「ワシら、いつでも準備できます」
ここにいる全員、みんな同じ気持ちだった。
「ーーー目的は、妹尾の奪還」