エージェント
「護衛は3人。内1人、外の見張りは2人。奴らは何持ってるかわかんないから、不意打ちを狙うしかない」
「どうするっすか」
「わたしが手を出す。お前はそのうちに本城麗子を捕まえろ」
「光希さんが危険やないですか!」
「バカ言え。あいつらは本職。わたしとお前、どっちが強い」
「それを言ったら俺、男の面目ないんで、言わんといてください…」
「わかればいいんだよ」
いくらセーヤが男だから、エージェントの総長だからといっても、所詮子供の世界。
2年も早く大人の、裏の社会に入っているわたしとは経験値の差は激しい。
それに見張り3人といえど、持ってるんだろうな、あの黒い塊。
わたしも一応、隠し持ってはいるけれど、あまり使いたくない代物だ。
ナイフとかだけで済ませてくれよな…。