エージェント
転校生、阿部コウキが生徒会室を出て行くと、残った四人、いや一人を除いてブツブツと話していた。
「あぁ、サクの親父さんに怒られたらどうしようっ…」
「楽太郎、あんたは考え過ぎでしょ」
「でもさぁ…」
「あんな女、どうする必要もねぇだろ。放っておけ」
「アズは酷くない!?ねぇ、サクもなんか言ってよ!!
ーーーサク?」
「ふぅ〜ん」
何かを考えるような。
そして、この状況を楽しむような。
朔羅は一人、不敵な笑みを浮かべていた。