フリースペース【短編】
不意に、彼が喋り始めた。

「僕…本当は此処に居ない筈の人間なんだ。」
えっ…?

「もう二年前には居ないんだよ?」

今、中学二年生だから…小学六年生の頃?

「じゃあ…何で私と話しているの?昔と変わらずに…。」

「昨日までの僕は、美咲の作ってしまった僕。昨日からの僕は、あの世に居る僕。」
「私が…作った?」

「そう…あの日の事を消すために。」
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