リンゴ飴より甘い恋
トントン

「…失礼します。


夏目先生は………」

いない……。
どこにいるんだろう。
いないってことは、
帰っても良いってことだよね?




「ピンポンパンポ―ン
…1年4組藍川林瑚。
至急、3階…数学準備室に来なさい。」


うそでしょ―!?
ここ、もう校門だよ?
最悪―……
いないから帰ってもいいかと思ったのに。



「…どんだけ待たせるつもりだ。」

「だって先生、
職員室にいるって…」

「…聞いてなかったのか?
帰りのSHLにここへ来いって。」

そう言われてみれば…

『…林瑚、藍川林瑚
…数学準備室にいるから来いよ。』

『はい??……はい。』


そうだ…たしか
あの時ボー、としてて
頷いたけど何に頷いたか忘れてたんだ…。

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