リンゴ飴より甘い恋
「…はぁい。」

先生の隣……
座っていいかな?

先生が昨日の帰りの車の中みたいだと
いいなぁって思ってたけど…

ガタン

先生はすぐに椅子から立って、窓際に寄り掛かっていた。

やっぱり、いつもの先生だ。

だけど…その姿がまた綺麗で少し…見惚れちゃった。

「…まずは、中1の範囲から…と言いたいところだが
さすがにテストまで時間がないから、
中3の範囲からやってみろ。」

「………はい。」

それにしても先生…なんで私ばかり残してテスト勉強させるんだろう。

まぁ―…私が1番馬鹿なんだけど…。

「…先生、一つ…聞いてもいいですか?」

「ん…?…なんだ?」

先生は近くに来て、
私の目をまっすぐ見てきた。

「…どうして、
私だけ…居残りなんですか?
しかもテスト勉強のためなんて……。」

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