リンゴ飴より甘い恋
翔side

「…それでは、試合を始まる。」

ピッ!

笛の音とともに
試合は始まった。


「パスッ!」

「はいっ!」

「キャーこっち!」

「今度はあっち!」


……林瑚のやつ、
どうしたんだ?
急に動きが鈍くなった。

足、捻ったかな…?

「林瑚、どうした?
大丈夫?」

「梓君!
うん、ありがと…(笑)」

…俺も生徒だったらな…ってなに考えてんだよ!

教師が生徒に妬くなんて……。


「林瑚―…!?」

林瑚……ッ!

俺はすぐに駆け寄って倒れかけている林瑚を抱きしめ、

バン

飛んできたボールを
手で弾いた。

「…藍川は、俺が保健室に運ぶ。
続きを再開してくれ。」

そして、そう言って林瑚をお姫様抱っこしてその場を去った。

「キャー///」

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