BLACK〓MIRROR赤【1巻】
「おぉ。マーカスそりゃわりぃな~」
そんなマーカスの言葉に怒りを隠すナイゼッツは、そっぽを向き頬杖をついた。
ふてくされた子供のように頬を膨らませている
リゼルは、自分の空いていた椅子に静かに座る。
椅子の引く音が部屋中に響いた
するとさっきまでナイゼッツとマーカスの喧嘩を止めていた男が、リゼルに問いかけた。
その男はリゼルが何か知っているのだろう――そう感じたのか
男の顔は、リゼルを睨んでいるかのようにも見えた。
「リゼル……ブリアンスミラーをみつけましたか?」
男の口癖はなんと言っても丁寧な言葉使いと敬語。
仲間通しであっても敬語を使わないなんてことはない