BLACK〓MIRROR赤【1巻】
リゼルは、少し躊躇(ためら)う。
何かを隠そうとしているのか。
また、男の睨む顔の威圧感に押し負けているのか。
やっとその黙り口を開いた。
「いんや? なんもみつかんねぇな~」
部屋に再び、沈黙ができた。
全員リゼルの言葉の前の黙りようと、何かありそうでないと言う発言に怪しく感じたのであろう。
すると先ほどリゼルに問いかけていた男が、椅子から立ち上がった。
皆その男を見上げる。
「もう一度任務です。全員ブリアンスミラーをみつけ……光者を消しに行きましょう。」
リゼル以外の闇の組織……ズィーデスは、みんな色とりどりの炎に包まれ消えた。
リゼルは、クリアブルーの長髪の男へと歩み寄る。
何かを話そうとしているリゼルを男は、振り返った
「なぁアーロン。俺達の目的は……」
クリアブルーの長髪の男、アーロンはリゼルの弱々しい話し方に眉を歪めた。
アーロンの足まであるクリアブルーの髪がなびく。
二人はこの闇の組織であるズィーデスの中でも強い闇者。
その二人が話す姿は少しばかり殺気立っているように見える。