BLACK〓MIRROR赤【1巻】
「私達の奪取した闇で抑えた星石とブリアンスミラーを融合させ、世界一の闇者を降ろし世界を闇で埋め尽くすこと……ですよ?」
「だよな。んじゃ~……光の者は、消さなくていいんじゃねぇか?」
リゼルの言葉にアーロンは、再び眉を歪めた。
闇者が光者をかばう。
そんな綺麗ごとを言うのは闇者には、有り得ない話だったからだ。
「何?リゼル――お前なにか知っているのか?」
リゼルは、アーロンの言葉に一度動揺する。
――がアーロンから視線を反らし下を俯いた。
「いや。なにも……」
視線を反らし下を俯いたリゼルをアーロンは見下ろす。
何か裏があると感じたのかリゼルを睨み付けた。
そしてリゼルは青い炎を燃え上がらせ消えた。
逃げるかのように消えたリゼルの青い炎をアーロンは、凍りつくかのような冷たい瞳で炎を見送る――
静かになった闇の部屋は、アーロン一人だけになってしまった。