BLACK〓MIRROR赤【1巻】



そこでエィナの話は終わった。
だが、一つだけ零の中で疑問がわく。

自分が別の世界に送られたとしたら別の世界でできた親友は偽りなのか




「じゃあ俺の親友は? 大輝は?」




「あなたの親友よ。」




「じゃあリゼルは……?」




「リゼルも……あなたの親友よ」




偽りの世界でできた親友――大輝。本当の世界でできた親友――リゼル。

どちらも親友に代わりはないはずだが零にとっての親友は大輝しかいなかった。

本当の世界にいた時の
記憶が――ないから。




「そっ……か」




零は、俯き鏡を手にして自分の顔をみた。

今の自分は果たして自分なのか

この自分も偽りのように感じてきてしまい自分の顔を確認する





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