BLACK〓MIRROR赤【1巻】
「エィナ……?」
レィファーの声が震えている。闇の力で空気が一気に重くなっていった。
エィナ――いや。エィナではあるがエィナではない誰かは、レィファーを向き思わぬことを口にした。
##FC.red##「こいつがわたしの器か?」##FE##
器……!?
その言葉にレィファーの目の前が一瞬暗くなる。
自分を見つめて言ったエィナに対し恐怖感を覚えたレィファーは、エィナから一歩下がり動揺と体の震えでそれ以上動けなかった。
ズィーデスの一人であるアーロンは、レィファーをチラッと見た。
変わり果てたエィナの肩にそっと手を添え、レィファーを見て話す。
心臓の心拍が乱れる。
エィナの赤い瞳に見られる度に呼吸が荒くなっていく――
怖い
苦しい
逃げ出したい
「えぇ……ザフィアス様。このレィファーという者があなた様の新しい器でございます。」
##FC.red##「そうか……」
##FE##
エィナの姿であるザフィアスは、ゆっくりとレィファーに手の平を向けた。
手の平を向けられ、レィファーの肩がビクッと上がる。
ザフィアスの一つ一つの行動が精神を壊していった
ズィーデスの中にいた青い髪の男リゼルは、レィファーから視線を反らす。