BLACK〓MIRROR赤【1巻】
「い……いやだ……」
もはやレィファーに逃げる選択はない。
真っ赤な瞳が、レィファーを金縛りにあわせていた。
逃げようと動こうとしても動けない。
逃げようとする足がまるで氷ついたかのようにびくともしなかった。
##FC.red##「お前の体……もらうぞ?」##FE##
もう……だめだ
俺はこのままあんな奴に自分の体を渡してしまうのか。
ザフィアスは、真っ黒な炎を燃え上がらせ、炎をレィファーに取り込もうとしたその瞬間。
屋上の扉を誰かが勢いよく開けた
「零!」
レィファーは突然後ろから名前を呼ばれ振り返ろうとしたが、誰かに体当たりで突き飛ばされた
ドンッ!
「……!?」
真っ黒な雷と真っ黒な炎が入り交じり、何かを取り込んでいる
だがレィファーの体は、無事だった。目の前では黒い炎が何かに燃え上がっている
炎と雷が消えた瞬間レィファーは自分の目を疑った。
自分の親友である大輝が、邪悪なオーラに取り込まれ、倒れている。