BLACK〓MIRROR赤【1巻】
「……大輝!」
レィファーは、倒れている大輝にすがり叫んだ
後から追いかけてきた大輝はレィファーが襲われそうになっていたところ、体を張って親友を闇から守ったのだ。
大輝は、俺の身代わりに
大輝は、俺をかばってくれたんだ――
「うっ……! うぅっ」
大輝は、起き上がろうとしてレィファーの袖をつかみ、顔を上げた。
大輝の顔は衰弱した者のよう。まるで生気を取られたかのようにも見えた
「零……大丈夫か?」
「俺は大丈夫だよ大輝……」
「そっか……なら良かっ……た」
ドサッッ――
再び大輝は倒れ、レィファーの袖から大輝の手がゆっくりと離れた――
大輝の手が離れた瞬間レィファーの胸が苦しく、締め付けられた。何故そうなったのかはわからない
だが大輝の手が
離れたその時――
親友と別れてしまう。そんな気がしたのだろう