BLACK〓MIRROR赤【1巻】



「……大輝!」




レィファーは、倒れている大輝にすがり叫んだ

後から追いかけてきた大輝はレィファーが襲われそうになっていたところ、体を張って親友を闇から守ったのだ。




大輝は、俺の身代わりに
大輝は、俺をかばってくれたんだ――









「うっ……! うぅっ」



大輝は、起き上がろうとしてレィファーの袖をつかみ、顔を上げた。

大輝の顔は衰弱した者のよう。まるで生気を取られたかのようにも見えた




「零……大丈夫か?」




「俺は大丈夫だよ大輝……」




「そっか……なら良かっ……た」




ドサッッ――




再び大輝は倒れ、レィファーの袖から大輝の手がゆっくりと離れた――

大輝の手が離れた瞬間レィファーの胸が苦しく、締め付けられた。何故そうなったのかはわからない

だが大輝の手が
離れたその時――

親友と別れてしまう。そんな気がしたのだろう



< 43 / 63 >

この作品をシェア

pagetop