BLACK〓MIRROR赤【1巻】
「うわぁ!」
俺は思い切り体を起こした。いつの間にか、頬に冷や汗が伝っていた。
「またあの変な夢だ……」
透明な鏡の床
暗い闇
真っ白な空間
不思議な女の子
そして――
あの邪悪な声。
この銀髪で真っ直ぐと青い瞳をした彼の名前は
如月 零(キサラギ レイ
零はだるそうに重い体を起こし鍵を開け、窓を開けた。
鳥の囁く声が聴こえ、光りの差す青い空が零を迎えた。眠い目をこすり下にいた少年を覗く。
「おーい! 零! おはようさん!」
その少年の声に零は目を覚ます。
「大輝!」