BLACK〓MIRROR赤【1巻】
「なんかよ? 真っ暗でさ……いつの間にか俺は、鏡の上にいて、鏡が崩れて堕ちていくんだそれから女の子がでてきて……」
零は外の光を見つめながら、毎度見る夢を大輝に話した。
「ふ~ん……まぁ夢なんだから気にすんなよっ」
零の話よりお菓子に夢中な大輝を見てひとつため息をついた。
一番の親友である大輝だから、真剣な話をしても相手にしてくれないとわかっていたからだ。
「なぁ……零、今何時?」
「……え?」
零は腕時計を見て、立ち上がり慌てた。
学校に行く時間は8時00分。その8時00分から10分も遅刻している