103回あなたを殺します
うん。今日は天気が良い。
この場所で、この季節にこんな青空が見えることなんてめったにないだろう。
そんな晴天の青空の下、僕は…
ぐったりと。
さすがにもう歩く気力も体力もない。
近くの樹の根元の部分に腰掛け、青空を見上げた。
綺麗な青空はとても心地良い。
今ここで眠るとどれだけ気持ちいいんだろうな…。
あっ。
なんか天使っぽいのが降りてきた…。
やったぁ!これでやっと天国に行けるよぉ…。
THE END
ってちょっと待たんかい!!
まだそっちに逝くのはまだ早い!!
しっ!しっ!
……。やっと天使のやつらがどっか行った。
あっ。
右から二番目のやつがこっちにらんでるし…。
…………。
あぁ…。なんか幻覚が見えてきたぞ…。
そろそろ本格的にやばいかもな。
それにしてもここはいったいどこらへんなんだろう…。
あぁ、お腹すいた…。うん。お腹すいた。
朦朧とする意識の中そんなこと馬鹿なことを考えていた。
僕の家族は魔女狩りによって殺された。
父、母、妹のセレス
僕が殺してしまった。
小さくて世間知らずな僕は大変な過ちを犯したことにも気付いていなかったんだ。