殺人修学旅行
むしろ勉学でトップでも何も嬉しくなかった。
あぁ~生まれ変わりたい…
「…ん?何か言った?」
「え?!あっ!!」
いつの間にか心の声を口に出していた。
顔を赤くしながら再び問題を解くフリをした。
早乙女はクスッと笑うと教室中央の席へ行き、スカートを手で流しながら座った。
8:32…
ここからだ…
西川は何かを身構えるような気持ちになった。
廊下の方からガヤガヤと、窓の外からもガヤガヤと騒がしい声が響く…
だいたいこの時間を機に、続々と登校者が現れる。
「…だからさぁ~絶対竜也、さくらのこと好きだって…!」
早乙女は廊下から自分の名前が会話に含まれていて驚いたが、何も聞こえていなかったフリをしようと心に決めた。
ガラガラ…!
「…えぇーそうかなぁ……あっ!」
3人は早乙女を見るなり会話をピタリと止め、それぞれの席につく。