チャーリーズエンゼルパイ



ところで、子豚とひろきの二人はどうしているだろう?





「はい♪次、コブちゃんの番だよ♪」


「う~ん……ひろきの性格だと、ババは一番右…いや、左かしら?」


シチローとてぃーだがかおり救出に奮闘している時に、子豚とひろきは部屋で呑気にトランプのババ抜きをしていた。


「ババ抜きって、二人でやってもあんまり楽しくないわね……」


「誰がババ持ってるかバレバレだしね……シチロー達、かおりちゃん捜しに行ってどうしちゃったんだろ……」


「今頃、見張りに見つかってあちこち追いかけられてたりして♪」


「アハハ♪
それウケル~♪」



その時だった!



施設内全体に、突然異常事態を知らせるサイレンが鳴り響いた。


「何これ!もしかして火事かしら?」


「なんか、部屋の外が騒がしいよコブちゃん!」


廊下では、多くの信者達が行き交う足音が忙しく響いていた。何かのトラブルがあった事は間違いない。


そして、怪訝な顔を浮かべる二人に、事の真相を知らせるように場内アナウンスが響き渡った。



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