チャーリーズエンゼルパイ



子豚が淡い希望を抱きながら、そんな妄想を口にする。


しかし、それがそんなに大げさとは思えない程、和子の態度は堂々としていた。


「朝唐教祖。私が誰だか分からないの?
きっと、てぃーださんの特殊メイクのおかげね♪



…だったら、これならどう!」


そう言って、和子はまるでスパイ映画のワンシーンのように、自分の顔に貼り付いた特殊素材のマスクを、ベリベリと音をたてながら剥がし始めた。


朝唐は勿論のこと、チャリパイの四人、そして礼拝堂を埋め尽くす信者達まで、そこにいる全ての人間がその和子の様子を固唾を飲んで見つめていた。


そして、マスクを全て剥ぎ取った和子の顔を見た朝唐は、これ以上は無いといった驚き様で叫ぶように和子の事をこう呼んだのだ!



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