チャーリーズエンゼルパイ



「何っ!アンタ、まさか!」


あの毒ガスが、この礼拝堂まで繋がっているとは、まったくの想定外だった。


(しまった!!)


シチローは、不用意に朝唐を追い詰めた事を心から後悔した。


よく考えてみれば朝唐は、この常軌を逸したカルト教団の教祖なのだ!
追い詰められれば、何をするか解らない。


朝唐のすぐ後ろには、外から引き込まれた金属のパイプが縦に二本通っていた……そして、その途中には枝分かれした細いパイプが出ていて、水道の蛇口のような物へと繋がっていた。


「やめろ!馬鹿な事は考えるなっ!!」


必死になって叫ぶシチロー。


しかし朝唐は、そんなシチローを嘲笑うかのように、背中を向けその蛇口のハンドルに手を置いた!



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