チャーリーズエンゼルパイ
「…………そんな訳で、探偵のエージェントの仕事は、スリルとサスペンスに満ちた刺激的な任務で……」
ヴヴヴヴヴヴ……
「楽しみながら、お小遣いも稼げちゃうという、そんな魅力的な仕事に……」
ヴヴヴヴヴヴ……
「……巡り合えた君達は幸運と思わなければいけない……」
ヴヴヴヴヴヴ……
男は三人に『探偵業の魅力』について熱心に語っていたのだが、その間もひろきと男のケータイは度々ブルブルと振動を繰り返し、その度に男の話は中断された。
「いやぁ……なんだかメールのおかげで話が途切れ途切れになっちゃったけど、わかったかな、皆さん?」
「あれじゃあ、何言ってるか全然わからなかったわよ!」
子豚に即答され、男は頭を掻いて苦笑する。
「ハハハ……やっぱり?じゃあ、質問があれば受け付けるよ♪」
すると、それまで黙っていたてぃーだが、静かに右手を挙げ、こんな質問を男に投げかけた。
「あの時、あれだけ人のいる街の中で、アタシ達三人を選んだのは何故?」
「えっ、そこ?……」
てっきり、仕事内容に関する質問かと思えば、てぃーだにそんな質問をされるたので、男は顎に手を当て悩んだ。
「う~ん……何故?と聞かれてもなぁ。正直、これと言った理由は無いんだよね……ただ、あの時なんとなく君達の事が気になってね……」
そう呟き、本気になって悩んでいる男。
すると、てぃーだはその姿を見て、可笑しくて堪らないという表情で、驚くべき事を口にしたのだ。
「そう……まさに
『運命的な出会い』ね、シチロー探偵さん♪」
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