チャーリーズエンゼルパイ



ブログ仲間の『シチロー』の名で男を呼ぶてぃーだ。


一瞬、その場の時が止まったように、男を含めた四人の動きが止まった。














「えっ!
なんで君が、オイラのハンドルネームなんて知ってるの!」


てぃーだに『シチロー』と呼ばれた探偵は、目を丸くして驚いていた。


驚いていたのは、探偵だけでは無い。


「ええ~~~っ!!
アンタ、シチローだったのぉ~っ!」


子豚とひろきが男を指差し、信じられないといった顔で大声を上げる。




そう、この探偵は、あのブログサイトでくだらないブログを更新していた、あの『シチロー』と同一人物だったのである。


その事実を、見事言い当てたてぃーだが、笑いながら答えた。


「誰だって判るわよ♪
だって、二人のあのメール着信のタイミング、どう考えたって二人でやり取りしていたとしか思えないもの♪」


途中でその事に気付いたてぃーだは、もしかしたらシチローが自分達の事を知っていて声をかけて来たのかもしれないと、先程の質問をシチローにぶつけてみたのだ。


しかし、シチローは今の今までその事に全く気付いていなかった。



「じゃあ、君達はティダにコブちゃんにひろき……いやあ~♪オイラまったく気付かなかった♪」



それで、よく探偵が務まるものである。



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