チャーリーズエンゼルパイ



「ねぇ、それだったら、これで手を打たない?」


そう言って、向かい合って火花を散らす三人の間に、先程の袋に入ったお茶菓子の一つを、ぽんと放り投げるてぃーだ。



「は……?」



てぃーだの言っている意味がまったく理解出来ない三人は、言い争いを中断し、呆けた顔でそのお茶菓子を見つめていた。


「これが、何だって言うの……ティダ?」


「お菓子とチームの名前に何の関係があるんだ?」



まるで、謎掛けのようなてぃーだの行動に、途方に暮れる子豚、ひろき、そしてシチロー。


その、静かになった三人を前にして、てぃーだはニヤリと口角を上げて言うのだった。
















「このチームの名前は、『チャーリーズ・エンゼルパイ』にしましょう!」



「チャーリーズ・エンゼルパイ?」



てぃーだが、三人の目の前に放り投げたお茶菓子は、森永製菓の人気商品『森永エンゼルパイ』であった……



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