チャーリーズエンゼルパイ



「潜入作戦?」


「ウワォォ~♪カッコイイ♪」


今までの森永探偵事務所の小さな依頼では耳にしなかった“作戦”という単語に、三人のエージェント達は湧き上がった。


「こういう仕事を待っていたのよ♪」


「鴉信教の内部に潜入し、かおりちゃんを救出!更には、ヤツらの悪事を暴露して組織を壊滅に追い込む、正義の味方『チャーリーズエンゼルパイ』って訳ね♪」


三人が盛り上がる様を満足そうに頷きながら、シチローは鶏肉を自分の器に取りつつ、先を続けた。



「そこで、まず問題になるのが、潜入の方法なんだが……」


すると、シチローは何を言っているのだろう?という顔で、ひろきが口を挟んだ。


「潜入の方法って……
そんなの、信者募集してるんだから別に簡単じゃないの?」


確かに、ひろきの言っている事は正しく聞こえる。


明日にでも鴉信教の施設へ赴き「私、入信したいんですけど」と言えば、教団は喜んで迎えてくれるに違いない。


しかし、シチローは首を横に振り、それでは駄目なのだと主張した。



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