チャーリーズエンゼルパイ
修行するぞ!
いよいよ鴉信教の教団施設へと、信者になりすまし潜入捜査を始める当日
約束通り、和子は午前十時きっかりにやって来た。
そして、事務所の用意された一室で、てぃーだの特殊メイクを施される。
「和子さんは美人だから、今回は敢えてあまり美形でない、印象の薄い顔立ちに変えさせてもらいます。美人はどうしても目立ってしまいますからね♪」
てぃーだの特殊メイクは本格的だった。
“メイク”というよりは、マスクを作ると言った方が相応しいのかもしれない。
和子の顔に特殊なシリコン系の液体を塗って型を取り、外側を全く違う顔に加工する。
肌の色合わせや皺の感じ、眉毛の植毛に至るまで本当に、生きた別人の顔を作り出してしまう。
「これが私?……」
あまりの精巧な造りに、和子は鏡を見て驚嘆してしまった!
「慣れるまで違和感があるかもしれませんが、ちょっと我慢して下さいね♪」
鴉信教の信者に相応しい、ちょっと幸の薄そうな女の顔が、そこにあった。
モデルとしたのは、女漫才コンビ『アジアン』の隅田美保……
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