チャーリーズエンゼルパイ
「思っていたよりも狭いな……こりゃあたしかにコブちゃんには無理かもしれない…」
「それに、狭いし埃っぽいし……ホントにネズミとか出て来そう…」
懐中電灯片手に、天井の狭い通気ダクトをまるで芋虫のように這いつくばるシチローとてぃーだ。
この通気ダクトは、施設のあらゆる部屋へと通じている筈である。
二人は、その部屋を端から一つずつ偵察して回った。
「う~ん……この部屋も違うな……てか、今夜中に全部回るのは無理かも」
「シチロー、手分けして探さない?アタシは右側の部屋、シチローは左側を探して」
「そうだな……そうしよう!」
左右に分かれた通気ダクトの先にある部屋を、それぞれ別々に覗き込むシチローとてぃーだ。
その時だった!
「シチロー、ちょっと来て!」
「なに!もう見つけたのかティダ!」
まだ探索を始めて間もない。こんなに早くかおりを見つけられるとは、なんてラッキーなんだとシチローは喜びいさんでてぃーだのもとへ這って行った。
「見て、あの信者“ヅラ”だわ……」
覗き込んだ部屋の中では、カツラを外してツルツルの自分の頭をタオルで拭う一人の信者の姿が……
「・・・あのねティダ・・・・」
.