Double Persondlity
6.危ない予感
精神科医の小林と会ってから
2日目の月曜日の夜8時過ぎ頃



名田は優奈と電話をしていた。



「で…どこが分からないって?」



今日の授業で解り辛い
数学の問題について
優奈が名田に聞いてきたのだ。



「えっと…最後に黒板に」



「ああ。あの問題か」



「次のテストで重要だって言ってたから」



「あはは…重要?オレそんな事言ったっけ?」



「言ったよ」



「だって、あーでも言わないと勉強しないかと思ってさ。出まかせだよ」



「ひどーい」



「ごめんごめん」



「いいよ。本当はそんな事はどうでもよくて…電話する口実が欲しかったの」



「何だ…そうだったのか」



笑いながら名田は言った。
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